このように、何歳の人だからライフプランはこうなる、と決め付けてはいけません。たとえ似た様なプランになった場合でも、人によって内容は様々です。ライフプラン作成の主役は、あくまで顧客です。顧客に合った、希望に沿うプランを設計しなければいけません。ファイナンシャルプランナーの提案を押し付けることは、絶対にしてはいけないことです。 顧客の収入と支出を分析することは、資産設計の基本作業。給与や賞与、年金などの収入と、ローンや保険料、生活費や教育資金などの支出を分析していくと「保険をかけすぎていて支出が多い」とか「あまり運転しない車に税金がかかりすぎている」などの問題点がわかってきます。ファイナンシャルプランナーは、このような問題点を的確に発見し、検討、修正をします。このとき、なるべく顧客の要望に合った形に修正する方法を取りますが、顧客ではないファイナンシャルプランナーなどの第三者が分析した方が、問題点は発見しやすいですね。また、顧客自身が、まったく気がついていない問題点があるということも考えられます。 出来上がったプランは、提案書にまとめて顧客に提示します。提案書は、できる限りわかりやすく、読みやすい内容にしましょう。文字だけではなく、図表やグラフなどを、バランスよくレイアウトすると見やすくなるりますね。作成にあたり、プラン実行前とプラン実行後の、2通のキャッシュフロー表を作成するのが顧客には親切です。そして何よりも、必ず期日までに提出してください。顧客には、自分のためのプランであるということを、認識してもらえるような提案書作成を心がけましょう。 プランニングの際には、複数の選択肢や代替案を用意しておき、顧客の希望を聞きながら、最も適したプランを1つ決めます。ファイナンシャルプランナーにとって、これが最適と思えるプランでも、顧客の納得が得られず、受け入れられない場合があります。そのような場合は、たとえ非効率的であったとしても、顧客の考えを優先させなければいけません。 ファイナンシャルプランナーにとっては最適プランでも、顧客にとっては必ずしも最適とは限らないのです。常に顧客の身になってプランニングを行わなければいけません。 最終的に、顧客が自由に使えるお金を増やし、希望のライフプランニングに対して、将来、金銭的に困らないだろう、と考えられるプランを提出します。そして、顧客の将来の自己持分を増やすために、収入・支出そして資産と負債を見積もることが必要になってきます。いつまでに、何をどう準備したらいいか、できるだけはっきりさせる必要があります。できるだけ細かいプランニングは顧客にも分かりやすく、安心してもらえます。顧客との、しっかりとしたよりよい信頼関係がなりたってこそ、とってファイナンシャルプランナーとしての、よい提案、プランニングができるのです。 |